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総務部調査課“タークス”を統括する男の言葉が、回線を通して神羅本社にいる リーブの耳に届く。 何故だろう? その言葉に何かを感じた。語に尽くしがたい感情を抱く。 「君の代わりならいくらでもいるんだよ? やる気が無いのならこのプロジェクトから降りたまえ」 何故だろう? 最近よくあの頃を思い出す。元上司の罵声と共に甦る記憶。 なぜ今になって……。 しばしの間、リーブの思考は時を止めた。 ケット・シーからもたらされた音声によって、止まっていた思考は再び動き出した。 声の主はクラウドだ。 『あいつら、命を投げ出して黒マテリアを手に入れるくらいなんでもない。 この場所はもう安全じゃないんだ』 ――彼らの話によると、どうやら黒マテリアを持ち出すには、一人が神殿内に残り パズルを解く必要があるらしい。内側から神殿のパズルを解くと、最後は黒マテリア の中に閉じこめられる仕掛け。いわばセトラの残した太古のセキュリティシステムだ。 リーブは無意識のうちに回線を繋いでいた。 ケット・シーを通してクラウドに呼び掛ける。 「この作りモンの体、星の未来のために使わせてもらいましょ」 臆することはない。ケット・シーは量産型ロボットだ。……代替はいくらでもある。 心情的な後ろめたさへの贖罪行為、さらに黒マテリア確保と言う戦略的な判断 ……どちらにせよ、それが今執れる最善の策だった。 躊躇するクラウドを説得し、ケット・シーを操縦して神殿奥へと向かう。 「スパイのボクのこと信じてくれて、おおきに! ……ほな、行ってきます」 『がんばって、ケット・シー!』 かけられたエアリスの言葉が、彼に道を示した。 |
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6:最終決戦 | |
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