*カシムはフォズを救出する前に仲間になり、一緒に戦うのですが ダーマのニセ神官に特技や魔法を全て封じられている為、それほど 強い助っ人ではありません。
しかし、ダーマ奪還中、奪われた力を取り戻すのです。 そして魔物の口車に乗って(?) 決闘場で狂ったように戦うネリスを止めようとします。
しかし、決闘場に出る為には、4人パーティでなくてはならない。 その為、決闘場での戦いは、アルスたちとネリスの弟ザジに託すのでした。
このSSは、決闘場でアルスたちの戦いが終わった直後から始まります。 力を取り戻した魔法戦士の強さを堪能していただけ……るほどの作品に
仕上がっていたら嬉しいなと思います。

「決闘場のカシム」本スレ522さん作/背景はsigさん作です。

アルスたちとザジは、見事に連戦を勝ち抜き、ネリスを倒してくれた。
自分の魂を取り戻したネリスは、剣技を振った疲れが出たのか、 ぐったりとしている。
身体が弱いのに無理を重ねたせいもあるだろう。 早く助けなければ。
アルスたちがここを去る場面に魔物が気を取られた隙がチャンスだ。
ネリスを取り戻し、そして、ダーマを我々人間の手に!
待機しているフーラルに目顔で合図を送った。 うなづくのを確認する。 Ready go!
「うあああああああっっっっ ネリスを離せ馬鹿野郎!」
あっけにとられる魔物を一刀両断し、ネリスを片手で抱える。
「大丈夫か?」 「う………ううん……」
ただでさえ青白い顔が、紙のように白い。ヤバいかもしれない。
くそっ ネリスをこんな目に合わせやがって
「許さねぇぞてめ〜ら」 剣に力をこめる。
「行くぜ、マヒャド斬り!」
敵が凍り付いて粉々になるのを横目で見つつ、新手に身構えた。
「この短足男があああああ!」
「なんだとこのクソチビ! お前らには足がないじゃないかっ」
マドハンドごときに短足と言われる筋合いはないっ
「ダンナ、そんな事で怒ってどうするんすかっっ」
加勢に来てくれたあらくれ男に突っ込まれたが、聞き逃しては 沽券に関わるのだっ。
「おらおらおらおら、行くぜ、ベギラゴン!」
一気に複数をなぎ倒す。
「……ダンナ、マドハンドにベギラゴンって、魔法力使い過ぎじゃ……」
「うるさいな。この決闘場の敵全て倒すまで、私の魔法力が尽きる事はないのだ」
………ちょっと大きく出過ぎたか………
「す、すげえ。さすがは神殿騎士さまだ。よぉ〜し、俺たちも頑張ろうぜ」
「うおおおおおおお」
魔物の強さに脅えていた人間たちが、自由を取り戻す為に戦い始めた。
ネリス、もう少しだ。あと少しの我慢だぞ。
私はネリスを抱え直した。左手にネリス、右手に剣という格好はかなりツライ。
だが、もう2度とこのひとを手放したくないのだ。2度と!
「人間を甘く見るな! いなずま斬り!」
…………数時間後、勝利の咆哮が決闘場に響き渡った。
「ほんとに最後まで魔法力がつきなかったな、すげえや。尊敬するぜ、ダンナ」
  「ははは、まあな」
……本当はバイキルトを使って、魔法力のいらないかえん斬りや いなずま斬りを派手に演出していただけ、等という事は、
誰にも言うまい。

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